著者 尾藤克之
タイトル 伝わる!バズる!稼ぐ!文章術
値段 ¥1247
出版社 秀和システム
ページ数 205ページ
所要時間 100分
こんな人におすすめ! SNSで面白い記事を書きたい人
https://www.amazon.co.jp/%E4%BC%9D%E3%82%8F%E3%82%8B-%E3%83%90%E3%82%BA%E3%82%8B-%E7%A8%BC%E3%81%90-%E6%96%87%E7%AB%A0%E8%A1%93-%E5%B0%BE%E8%97%A4%E5%85%8B%E4%B9%8B/dp/4798064270
雑に読まれても言いたいことが伝わる技術!
前回の「20歳の自分に受けさせたい文章講義」が文章全体に関する基本情報の講義だとしたら、こちらはSNSに特化した文章猫講義である。そのせいか「天使のように大胆に」「文章にシズル感を残せ」などライトな表現が目立つ。
しかし不快な感じはしないのはさすが現役コラムニストと言えよう。
さて、今回この本の中からピックアップする項目は以下の2つである。
目次
はい。著者曰く9割は視点らしい。9割というのならこれさえできれば勝ちも同然であると思い、取り上げた。視点とは何かというと猫文章の第一印象のことである。音楽のイントロ、お笑いの掴みにあたる部分である。
では文章では何にあたるか。筆者はそれを「書き出し」「見た目」にあたると述べている。
書き出しについて
これはそのまんまである。書き出しで読者を引き込むのが大事。で、どんな書き出しをすれば引き込めるかについてだが、それはあまり記載されていない。村上龍と阿部工房の書き出しの紹介と、色々な文学作品の書き出しを読んでテクニックを探すようにという助言だけである。
自分で生み出せということだろうか。
見た目について
漢字猫とひらがなのバランスである。
著者は漢字25〜30%ひらがな70〜75%を目安としている。
漢字が多いと文章のパッと見たときに黒さにげんなりするし、ひらがなが多すぎても逆に読みづらい。
ちなみにこのページの漢字とひらがなの割合は以下の通りである。
文字数 1634字
漢字 410 字
漢字使用比率 25.1%
この割合の文章を見てどう思うかは皆様にお任せする。
読者は一文一文を丁寧に読んでくれるわけではないということだ。
よく考えてみればなるほどその猫通りである。
このブログもそうだ。実はここまでの文章の中に「猫」という文字を4つほど入れてみたが全て発見できた読者はいないだろう。全て見つけた方は素晴らしい。丁寧に読んでいただきありがとうございます。
まあそれはそれとして、忙しい現代人には斜め読みでも言いたいことが伝わるような文章を書く必要がある。
で、そのために必要なことだが、ひとまず以下を見てほしい。
A:伝わる!バズる!稼ぐ!文章術
B:ウェブライターとして尾藤克之が気を付けていること
Aはこの本のタイトルであり、Bは実際にこの本に書いてある内容から私がこの本に着けたタイトルである。
感覚でわかると思うがAのほうが断然キャッチ―だ。
ではなぜキャッチ―だと感じるのか。それは単語1つ1つのパワーの差である。
Aは読者のハートをわしづかみする単語が詰め込まれている。誰だってバズりたいし稼ぎたいだろう。それにそのための伝える技術も欲しいに違いない。
ななめ読みをしていても意外と単語の1つ1つは目に入る。その目に留まらせた単語で読者の目を引き留めるのだ。単語の持つパワーを利用するのだ。
タイトルで「バズる!」と書いてあるが、この本の内容はいわゆるツイッターの大喜利のような1,2行の短文でのバズり方についてではない。それを望んでいる方にはあまり役に立たないと思われる。
あくまでウェブライターのようなネット記事やブログのような文章を想定しているようで、その際の投稿内容についてや炎上防止の心得が記載されている。
投稿をしたいが何を書いたらよいのか分からない人にはお勧めの1冊だ。
ただ、読んでてわかりづらい項目もちょいちょいあるので注意。